ロードバイク用チューブレスタイヤのおすすめ10選｜評判もご紹介

ひとりでも仲間と一緒でも楽しめるのが、ロードバイクでのツーリングです。目的地とタイムスケジュールを決めてプラン通りに走れると大きな達成感も得られます。ところが予定通りにいかずに、トラブルに合ってしまうケースも少なくありません。

特に気が滅入ってしまうのがパンクです。パンクは修理や交換するために時間をロスだけでなく、仲間たちにも迷惑をかけてしまいます。パンクしにくいタイヤは多くのサイクリストが望んでいるアイテムです。

今回は、パンクするリスクを下げるだけでなく、パンクしても急激に空気が抜けないチェーブレスタイヤについて見ていきましょう。メリットとデメリットや選び方に加えて、おすすめ品も紹介します。

チューブレスタイヤについて調べると、「チューブレス」と「チューブレス・レディ」の記載があらわれます。このふたつは名前こそ似ていても別の規格タイヤです。

双方ともチューブがないのは同じですが、ホイールとタイヤの勘合方法が異なっています。チューブレス・レディタイヤは装着時に専用シーラントでシーリングしなければなりません。またホイールによっては専用のリムテープで空気漏れを防止する必要があります。

リム打ちパンクとはホイールのリム部分と路面上にある段差との間にタイヤが挟まっておきるパンクです。空気圧が低い場合で体重がかかりやすい後輪で発生しやすくなります。

チューブは薄く作られているため、路面の角とリムで挟まれると裂けやすい難点があります。チューブレスはタイヤの厚みで空気を保持しているので簡単には裂けません。リム打ちパンクしにくいチューブレスですが、強い衝撃を受けた場合にはタイヤが裂けるケースもおこります。

チューブは小さな穴が開いただけで、急激に空気が抜けてしまい危険です。これは、チューブの膜厚が薄いため、小さな穴でも裂けてしまうからです。一方で、チューブレスはタイヤの厚みがあるため一気には裂けません。そのため空気は徐々にしか抜けません。

このため走行中に釘などを踏み抜いてパンクした際でも、チューブレスなら一気に空気が抜けて転倒するリスクを回避できます。シーラント不要のチューブレスよりシーリング処理を施すチューブレス・レディの方が空気抜けに対して強いのが特徴です。このため、チューブレスにもシーラントを封入する人もいます。

路面との摩擦で、弾性エネルギー・熱エネルギー・音エネルギーをロスしてしまうのが転がり抵抗です。チューブレスは構造的な違いからクリンチャーより転がり抵抗を低く抑えられます。

転がり抵抗の差は、平坦な道路よりも登坂時に性能差が出やすいのが特徴です。また、チューブの有無の違いによる重量差も走行フィーリングを左右します。

タイヤの空気圧が低い場合に懸念されるトラブルはリム打ちです。クリンチャーでは路面からの衝撃とリムの間に挟まれたチューブが破損するリスクが高まります。

チューブレスタイヤはリム打ちパンクのリスクが少ないため、低空気圧でも乗れるのがメリットのひとつです。空気圧を下げると転がり抵抗は増しますが、衝撃吸収性がよくなります。

チューブレスは空気をタイヤとホイールで密閉する構造のタイヤです。一般的なクリンチャー用のホイールにはスポークの穴があいています。このためクリンチャーからチューブレスに変更する際はホイールも専用のものに交換しなければなりません。

チューブレス化する場合は、スポーク穴があいていない専用ホイールとセットで交換してください。なお、クリンチャーと似た構造のチューブレス・レディに変更する場合は、既存のホイールに専用リムテープを張り付けて流用できる場合もあります。

チューブレスタイヤで多くの人が苦労するのはタイヤ交換です。チューブがないため慣れないとビート上げがスムーズにできません。ビート上げとはタイヤの端をリムの上に出す作業ですが、ツールが揃っていないと時間がかかります。

ビートを上げるためには抜けるより多い空気を入り込むか、タイヤの中で何かを膨らす必要があります。コンプレッサーがない場合は、ダミーチューブを挿入して膨らませる方法が有効です。

チューブレスはタイヤとホイール内面で空気を保持しています。クリンチャーではホイールが部分的に変形しても空気漏れする心配はありません。ところがチューブレスは、ホイールのリム部分で空気を遮断する構造です。

この部分が何らかの外力で変形してしまうと、タイヤとの間に隙間ができてしまい機密性が損なわれます。リム打ちパンクに耐えられても、衝撃で変形したリムは空気漏れをおこすリスクがあるので気をつけてください。

パンクしても一気に空気が抜けないチューブレスのメリットは、裏返すとパンクに気づきにくいデメリットとなってしまいます。空気漏れに気づいたときは、空気を入れなおして修理できる場所まで移動しましょう。

また、チューブレス・レディの装着時に注入する専用シーラントは、パンク時の空気漏れを抑えてくれる効果もあります。チューブレスにも注入しておくと同じ効果が得られるのでおすすめです。

ロードバイクのタイヤ性質は3種類のタイプに分けられます。

• あらゆる環境で平均以上の性能を発揮するオールラウンドタイプ
• 路面抵抗を低くし軽量化されたスピード重視タイプ
• あらゆる状況でも高いグリップ力を発揮できるタイプ

使用目的に合わせて選ぶようにしましょう。また何種類かのタイヤを目的に合わせて履き替えるのもおすすめです。

チューブレス化でホイールもセットで交換するケースでも、純正のホイール径と同じサイズにしましょう。ロードバイクのフレームとホイール径はメーカー側でバランスを考えて設計されています。バランスが崩れると乗り心地を損ねるだけでなく、耐久性などにも絵影響を及ぼす可能性もあるので気をつけてください。

交換する際に確認しておきたい数値はタイヤの外径とリムサイズなどです。もともと装着されていたサイズに合わせてください。フレーム単体で購入した場合は、説明書の推奨ホイールサイズなどを必ず確認しましょう。

ロードバイクのタイヤを交換する際にはタイヤの太さにも気を付けましょう。外径とリムサイズを合わせても、太さが変ってしまうとうまく装着できないケースがおきます。フレームとのクリアランスが少なすぎると、静止状態で当たらなくても走行した際に接触して危険です。

タイヤは細いほど転がり抵抗が低くなり軽量化できます。ただしライダーの体重が大きいケースでは細すぎるタイヤは性能が発揮できません。またタイヤやホイール交換した際には、車軸のブレをしっかり調整するようにしましょう。

ロードバイクのタイヤにもトレッドパターンと呼ばれている、模様のように独特な溝が刻まれています。トレッドパターンは、タイヤの制動力・駆動力・排水効果・操作性など引き出すためのデザインです。

もともとロードバイクのタイヤの接地面積は、自動車やオートバイほど大きいものではありません。ロードバイクでの実用的な差は大きくないため、トレッドパターンはデザインで選ぶのをおすすめします。ただし、競技用の場合はわずかな差が勝敗を分けるため、トレッドパターン選びも重要です。

クリンチャータイプの廉価品の価格帯は、2本セットで6,000円レベルが基準価格です。チューブレスタイプはそれより高い価格帯となっています。2本セットで10,000円以下が廉価品の価格帯です。チューブレス化すると走行抵抗が軽減され軽くなるための価格差だと考えましょう。

クリンチャータイヤで中間品の価格帯は1本5,000円レベルです。前後を合わせて10,000円が中間品の相場となっています。チューブレスタイヤでの中間品の価格帯は、セットで20,000円レベルです。

1本7,000円から10,000円未満の製品が多くリリースされているので、性能差などを確認して自分に合ったものを探してみましょう。

高級品の価格帯はバラツキが大きくなっているため選定を難しくしています。クリンチャータイプでは1本10,000円以上のタイヤは高級品ですが、数万円するものもあるため、自分に合ったものの見極めが大切です。

チューブレスタイヤの高級品の価格帯はさらに高価になっていて、高性能や軽さを追求したものはクリンチャー以上のものがリリースされています。競技などに参加するサイクリストはそれぞれの特徴を比べてみましょう。

コンチネンタルは1871年にドイツで創業された総合タイヤメーカーです。同社は世界で初めてタイヤにトレッドパターンを採用したブランドとして知られていて、欧州の多くのカーメーカーに採用されています。

自転車用タイヤも多く手掛けていて、ロードバイク用のタイヤはクリンチャー・チューブラー・チューブレス（チューブレス・レディ）をシリーズ化して展開しているのが特徴です。

ハンチソンは1853年にフランスで創業された自転車の老舗タイヤメーカーです。タイヤ以外にもアルミ製スプロケットなども展開しています。

同社のロードバイク用タイヤはエントリーモデルが設定されていないのが特徴です。製品はすべてが上位グレード使用になっています。カテゴリーとしてはレース用かトレーニング用かでのチョイスです。

アイ・アール・シーは1926年に自転車用のタイヤから創業された井上ゴム工業のブランドです。製品は自転車とオートバイ用タイヤ及びチューブに特化しています。

同社はトッププロからアマチュア向けのタイヤを幅広く展開していて、標準化されつつあるロードバイクのチューブレス開発にいち早く着手した企業です。

ミシュランは1889年にフランス人のアンドレとエドワール兄弟によって創設された世界最大級のタイヤメーカーです。同社の起源は自動車ではなく自転車用のタイヤから始まっています。

ロードバイクの主流がチューブラーだった時代に、クリンチャーで業界に衝撃を与えたのもミシュランでした。同社の「POWER ROAD」はレースからロングライドまでをカバーしてくれるオールラウンドタイヤです。

マヴィックは1889年にフランスのリオンで創設された、グローバルサイクリングブランドです。自転車用ホイールを中核に展開している同社は、世界で初めてアルミ合金リムを発表しています。

ロードバイク用にリリースされているマビックイクシオンプロは、前後のタイヤが高いパフォーマンスを引き出せるように別設計されているのが特徴です。

イタリアのミラノで1872年に創設された総合タイヤブランドがピレリです。同社はF1などのモータースポーツ分野でノウハウを積み上げており、サイクルロードレースのも参戦しています。

ピレリがリリースするロードバイクタイヤの「P ZERO」シリーズは、レース用・トレーニング用・タイムトライアル用に分けられたカテゴリーが特徴です。

シュワルベは1901年を起源とする、オートバイや自転車向けのタイヤを製造販売するラルフボール社のブランドです。同社のタイヤは車椅子用バスケット用としても定評があります。

ロードバイクやマウンテンバイクなどの自転車用スポーツタイヤは、高性能・高品質で世界的にも人気です。またコストパフォーマンスに優れているため、完成車に装着されている場合も少なくありません。

カンパニョーロの流れをくむフルクラムから「2WAY-FITホイール」がリリースされています。これはクリンチャーとチューブレスなど2種類のタイヤに対応したホイールです。構造が似ているクリンチャーとチューブレス・レディの両方が装着できるホイールはマヴィック・カンパニョーロ・シマノなどからもリリースされています。

チューブレスに不安がある人には、専用シーラント剤を入れればチューブレス化ができる兼用ホイールがおすすめです。

チューブレスタイヤの取り付け方法を解説します。下記に手順をまとめるので、ぜひ参考にしてください。

1. 元々ついているタイヤを外す
2. 向きに注意してバルブと反対側から新しいタイヤを装着する（ビードをリムの真ん中に落とすのがコツ）
3. シーラント剤を30mLほど注入して、バルブコアを取り付ける
4. 空気を入れたら完了

レースでもロングライドでもロードバイクのタイヤの寿命は多くのサイクリストの関心事です。チューブレスタイヤの寿命は使用条件や材質によって差がありますが、3,000～5,000km程度で、クリンチャーやチューブレス・レディと明確な差はありません。

チューブレス・レディに不可欠なシーラント剤の効果は長くても3年程度となっているので、タイヤの寿命と同じように気を付ける必要があります。

チューブレスタイヤがパンクしたら、応急パッチで穴を塞ぎましょう。また、チューブを挿入してクリンチャータイヤのように扱うのもおすすめです。万が一のパンクのために、チューブレスタイヤの内側にタイヤインサートを入れておく人も多いです。

シーラントが入っているものなら、3mm以下の穴なら自然に塞がります。できるだけパンクを避けたい方は、シーラント入りのチューブレスタイヤがおすすめです。

クリンチャーに慣れているサイクリストはチューブレスのメンテナンス性が気になります。しかし、チューブレスタイヤには、それを打ち消してくれるほどの走行フィーリングの良さがあります。機会を見つけて自分自身で確かめてください。チューブレスで今までとは違う走りでサイクリングを楽しみましょう。